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大王が帰ってきた!
タイ語でメールきたよ。
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大王は、まだ帰ってこない。
はやく帰ってくればいいのに。
なんか涙が出そうになった。
というか、少し泣いたけど。

よっぱらって、もう帰りたいといって、ひとりでだいじょうぶとい主張して、それからやっぱり送ってもらう。

タクシーから降りて、ふらふらしながら路上で座り込んで、このまま眠ってしまおうかと想っていたら、そこに宮脇先生からの電話。

ローソンの前で、中学生のように話しこむ。

宮脇先生の言葉が、すべて愛情のかたまりだった。

「仕事が忙しかったあの時期に、森山君と別れるって言い出して、正直だいじょうぶかと想ったよ」
「角田さんががんばってくれていることは、俺が一番知っている」
「ハンゲではいい仕事をしてくれた。120%出してくれたと想ってる。でも、もっと抜いた仕事をしたっていい」
「焦らなくていいんだ。ゆっくりでいい、ちゃんと期待してるから」
「この二ヶ月よくがんばったよ」
「俺は角田さんが好きだから、すごく心配なんだよ。無理はしなくていい。ちゃんとブレーキを踏めよ」

わたしも好き勝手をいった。

「使われるだけのライターになんてなりたくない」
「そうやって便利屋みたいに思っている人が許せない」
「なぜ手を抜くのかわからない」
「L25の方向性がわからない。あんな女性誌めいてていいのか」
「ねぇ、宮脇先生以外にわたししか仕事とってきてないじゃない」
「取材者に感謝しないことも、下調べをしないこともわからない」
「わたしは仕事に真摯でいたいだけなんだ」
「ノオトに入ってから、ずっとたのしいとしか想っていない」
「浮き沈みは激しいけど、それじゃなくなったら自分じゃなくなる気がして怖い」

4時をすぎて空が白んできたころ、別れを告げる。
ふらふらしながら帰って、倒れこむように眠る。
かすかに夢を見た記憶だけが残っている。

期待しなくなってから、とても心が軽い。
こんなに楽だったのかと想うほど。
でも、まわりはみんな、森山くんがんばってというよ。
彼はがんばれないよ。きっと。
最近、酒に飲まれる。
疲れきっているのか。


プレスラボさんと飲み。
甘いライターさんに、いつもになく怒りがわく。
いわなくていいことをいってしまう。
大人ぶってしまう。
アドバイスなんてくれてやる立場じゃないのに。


だけどさ、わたしはいつも真摯でありたいんだ。
この職業に対してだけは、真摯でありたいんだ。
だから、口をついて出てしまう。
関係ないのに。
その事情なんて知らないくせに。
運がいいことを感謝してほしいと人に望むほどに
わたしはでかくもないくせに。
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